古井戸
2014年 07月 07日ふた押し
み押しするたびに
深いところから
吸い上げられてくる
手応えがあって
ほとばしる
夏でも冷たい水、水、水
水という命を手に入れるために
用意された
一連の単純な作業は
再生されないおとぎ絵のなかに
仕舞われている
なつかしいのは
それが
かつては在ったけれど
今はもう存在していないから
地中につながる
もしかしたら
地中以外にも通じていると思わせる
地球の中心へ向かう
一本道は
既に埋め立てられていた
地中深く
今も清冽な水は湧いているのに
わたしは
それを汲み出すことが出来ない
取り付けられた
やさしい蛇口ならあるのに
その水じゃないと
首をふってみる
逆流してくる
水のままの水、を
小さなてのひらで受け止めた
夏が来るたびに
想い出す
ポンプ式の古井戸
【詩サークル群青 六月のお題 『水』 への提出作品】
Commented
by
soranosanngo at 2014-07-18 21:28
きょうこさん、コメントありがとうございました。
メールでのやりとりは控えさせていただきます。
申し訳ありません。
暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。
メールでのやりとりは控えさせていただきます。
申し訳ありません。
暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。
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by soranosanngo
| 2014-07-07 20:09
| 詩
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Comments(1)