詩「さいはてのバス停」
2017年 11月 16日秋の横顔は
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい
手遅れにならないうちに、と
バスは来た
回送だった
けれどいったいどこへ戻るというのだろう
今日という時間は戻らない
この秋が戻らないように
手にしたスーツケースは
冷気を吸っていよいよ重く
明日は気が遠くなるほど遠い
ほほをふくらませた赤栗鼠が
つかのま私を見て飛び去った
ふさふさとした尻尾の残像は
つかまえられない今に似ている
いずれここも
錆びれた時刻表も手遅れになって
闇の沼になる
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい
手遅れにならないうちに、と
バスは来た
回送だった
けれどいったいどこへ戻るというのだろう
今日という時間は戻らない
この秋が戻らないように
手にしたスーツケースは
冷気を吸っていよいよ重く
明日は気が遠くなるほど遠い
ほほをふくらませた赤栗鼠が
つかのま私を見て飛び去った
ふさふさとした尻尾の残像は
つかまえられない今に似ている
いずれここも
錆びれた時刻表も手遅れになって
闇の沼になる
by soranosanngo
| 2017-11-16 11:14
| 詩
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