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詩「露草」

アスファルトの亀裂の
わずかな土に咲く
露草を見つけた

排気ガスにまみれても
何も誰にも
損なわれない
濃い青色をして

もしも
この手で摘んだなら
たちまち
青は色あせて
死んでしまうことでしょう

おかえり
ただいま
特別ではない日常で
特別でもない挨拶を交わせば

秋の空はぼんやりと
悲しみを千倍薄めたような
あれも青
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by soranosanngo | 2016-10-20 14:56 | | Comments(0)

小さなお家

歩くからそこは道になると
誰かがいってた
寝そべればそこは原っぱになり
目を閉じれば宇宙になる

日曜日
私はすっかり道のことなど忘れてしまい
布団にくるまる猫になる
屋根があって
壁もある
ここはちいさなお家


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by soranosanngo | 2016-10-09 10:17 | | Comments(0)

 ホラーかなと思いつつ読んだら、そういう描写はなくて最後まで読めた。
 久しぶりに読んだエンタメミステリー?系小説だったけれど、いろんな謎が明かされていく面白さであっという間に読んでしまった。
 作中作の昭和初期に書かれた吉屋信子みたいな小説と平行して現代のお話は進む。
 太い縦糸が数本あって、それに張り巡らされた横糸。
 それがちゃんと模様になっていく感覚。なるほど、そういうことかっていう感じ。
 お嬢様のゆくえは? それはラストで明かされるのだが、なんとなく想像してたもののひとつだったので、そんなに驚かなかった嫌な読者です(笑)
(ちなみにやけに丹念に描かれている美味しそうな高級料理の数々はその伏線だと思われます)
 時代は変わっても人間はやっぱりオソロシイ生き物だけど、主な登場人物のキャラクターに救われるお話でもありました。

 ちなみに一番怖かったのは、お話に中で「まりも」をペットにしているというところ。
超個人的でごめんなさい。でも読書の醍醐味のひとつに、その超個人的なところが作者、もしくは作品とリンクしてしまう、ってところかなとも思ったりする。
 最近「まりも」という名前の登場人物で小説を書こうと思っていた私にとって、このシンクロはかなりぞぞっとするものでした。
やっぱりホラーだ! 超個人的なくくりで。(笑)

 10月6日読了。
 

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by soranosanngo | 2016-10-07 08:17 | 読書ノート | Comments(0)

詩「白い夜」

夜の粒子は
空気より重いから
地に近いところから
夜は降り積もる

揺れるブランコの下
濃くなるばかりの影

うすいヴェールを
かけられたような
時間を
白い夜と呼んで
愛していた
一番星に見つかる前の
それは刹那の時間だったけれど
今となっては
永遠という時間に置き換わっている

夜の粒子は
柔らかいから
さなぎになるのに
ちょうどいい
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by soranosanngo | 2016-10-01 09:52 | | Comments(0)