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詩「水仙の庭」

水仙の花は
いつでも突然現れて
いつのまにかいなくなるので
水仙の咲く庭は
さみしい

かぐわしいあの香りを
吸い込めば
いよいよ私の胸は
さみしさで
満たされてしまう

春なんか
こなければいい


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by soranosanngo | 2016-12-22 08:29 | | Comments(0)

詩「光源」

2016年12月12日・自宅からの朝焼け
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生きてきた日の
数だけの
朝陽があったはずなのに

わたしに用意されていた
その朝陽を
覚えているようで
実は
ひとつも
その克明を
覚えてはいない

今朝の朝焼けを
覚えていたい
美しさを超えた美しさが
迫ってくるような
あの怖さを
唯一無二の
光源が
辺り一面を染めてゆく
新しい一日が始まる
この宇宙の片隅で
わたしは今、
人という動物だ

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by soranosanngo | 2016-12-12 08:52 | Comments(0)

詩「きざし」

頼りなさに
よりかかれば
心ごと
倒れてゆく夜に
書き連ねたはずだったノートから
言葉たちが飛び立ち
明け方
星を目指して去ってゆく
かげろうのような
うすい罫線だけを残して

確かなことなど
何もない
そんな世界を
透けかかる
白紙のノートとともに
生きていく

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by soranosanngo | 2016-12-11 08:04 | Comments(0)

透明の花束をかかえて
歩く人の影が
長く長く
のびてゆく
夕暮れの
もの哀しさよ

墜落して
土に還ったはずの
小鳥の羽が
舞っている

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by soranosanngo | 2016-12-09 08:34 | | Comments(0)

私が小説を投稿している「時空モノガタリ」という
小説コンテストサイトから
あさって28年12月10日に
「時空モノガタリ文学賞作品集♯零」という本が出版される。

2000字(原稿用紙5枚)以内の掌編小説が32篇。
気軽に読める短さの中に、濃縮されたモノガタリが読める本。
あれ、です。
趣向を凝らした一口で食べられるチョコが宝石箱みたいに入ってる
ゴディバの贈答用チョコ詰め合わせ、みたいな本です。
でもゴディバよりはお買い求めやすいお財布に優しいお値段かつ
虫歯になる心配はご無用!!

私の作品
「純文学と名付けた人をきっとこれからも知らずに生きていく」
「幻疼痛」も載せていただいた。

私が書くことに魅せられているのはおそらく
そこに生きている実感があるからだと思う。

紙の本を手にすれば、その重みを感じられる。
頁をめくれば、乾いた手触りがある。
モノガタリという時間に浸れば
世界も現実のしがらみもない時空が広がっている。
そこできっと生きている脳内実感を感じていただけるのでは?

そんな読書の愉しみを感じていただける本ではないかと思う。

同時に「パピプペポ川柳傑作選#零」も出版される。
こちらには入選した私の川柳と
パピプぺポをテーマに書いた私の小説
「海の青さとパピプぺポ」を載せていただいた。

冬の夜
コタツとみかんと
パピプぺポ   珊瑚

28年12月8日



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by soranosanngo | 2016-12-08 09:58 | 珊瑚の気まま日記 | Comments(0)

割れたいちじくの中
ルビー色した
小さな実が
顔をのぞかせている

わたしを見つけて

遠い空を渡っていく
鳥にむかって

わたしはここよ

ついばまれて
旅をする
そんな夢をみている


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by soranosanngo | 2016-12-03 10:09 | | Comments(0)

詩「モーニング」

焼きたての食パンの上で
冷蔵庫から出したばかりの
バターが
溶けてゆく
角は棘を失くし
その一塊は
雪崩のように
なしくずしになる
たったひとり
食パンの上に取り残された
小さな人が
なすすべもなく
飲み込まれていった
そんな短編小説

朝の熱は
こうして
醒めてゆくばかりなのでした

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by soranosanngo | 2016-12-01 08:20 | | Comments(0)