ミセス M
2014年 02月 05日ひとつの恋を失った
ミセス ミスティは
男の不実を責めるでもなく
ピアノの蓋を閉めた
ミとファ
シとドの間に
黒鍵がない理由は
おそらく
その間に
幻想があるからだと
彼女は言う
泣いてなんかいないわ
翌朝
彼女の霧で満たされた旧市街の
あちらこちらに
注意深くこしらえた
さりげなさをまとって
甘い黒鍵が落ちていたが
夫婦の幻想、春の幻想、指輪の幻想、若さの幻想……
言い換えれば
おとぎばなしのたぐい
旅人が出立する頃には
ゆるみ
それらはみな
野良猫が食べてしまっていたので
現実という石畳だけが
おひさまに照らされていた
とてもすがすがしく
まったくこの街の猫ときたら そりゃあもうまるまると太っているのよ
※詩人サークル「群青」2014年1月のお題「霧」への提出作品
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poka
at 2014-03-03 09:28
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霧の課題 ありがとうございます。
幻想的 でもちょっと憎めない貴婦人のような雰囲気のある詩です。
この詩のバックに、ロートレックの絵と銀パリのシャンソン流したいで鵜。
幻想的 でもちょっと憎めない貴婦人のような雰囲気のある詩です。
この詩のバックに、ロートレックの絵と銀パリのシャンソン流したいで鵜。
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soranosanngo at 2014-03-06 09:19
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at 2014-05-14 20:42
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2014-05-15 20:22
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2014-05-16 06:57
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by soranosanngo
| 2014-02-05 20:12
| 詩
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Comments(5)